終の棲家を確保する

重点5ポイント その
「終の棲家」をなんとか確保する より幸せな老後を送るために

Q:自宅に住んでいる70代の夫婦です 出来ればこのまま自宅で暮らしていき また、自宅で介護も受けたいと思っています どんなことに備えればいいですか? また、「地域包括ケアシステム」の中でどのような暮らしになっていくでしょうか?

・「「介護人材不足」が叫ばれ 入所しても満足できるサービスを受けられない 施設」高齢者には こういった施設に入らざるを得ない事情もある
 →「在宅医療や訪問介護の体制が不十分」で 介護施設や病院などに頼らざるを得ない
・一方で 高齢者が増え続ける中(超高齢化社会)介護施設や病院などの中には
 →「もうこれ以上は 受け入れきれない」という事態になることも予想される
・また、高齢者の 1人暮らしや夫婦2人暮らし世帯が増えている(昔は 二世帯同居や三世帯同居は当たり前で 家族の人数も多く、家庭ごとに高齢者を見守る体制ができていた)
 →「独居の老親」を心配し「高齢者介護施設」への入所を希望する子どもが多い
・介護施設入居を考えるタイミング
① ひとりで外出して行方不明になることが多く 目が離せないなど 認知症の症状が進行したら
② 食事や排泄など 自分のことが自分でできなくなったら
③ 痰の吸引など 医療的ケアが必要になったら



・(2017年6月27日)厚生労働省「2016年国民生活基礎調査」で「老老介護世帯」の実態を発表 また、認知症高齢者が認知症高齢者の介護を行う“認認介護” も ”老老介護”と同様に増加の一途

介護の担い手は





「終の棲家をなんとか確保する」→ 「地域包括ケアシステム」の中で暮らす

「住み慣れた 自宅で暮らして また 自宅で介護も受け できたら 自宅で最期まで過ごしたい」と願う人は多くいます
〇 国・行政は「高齢者が 住み慣れた地域で最期まで暮らせる」ように また「高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援」のために 地域の医療・介護(在宅医療や訪問介護も含め)や その他のサービスの充実・連携を行う「地域包括ケアシステム」(地域の包括的な支援・サービス提供体制)の構築を進めている
〇 高齢者は 要介護の状態になっても住み続けられるような「生活の利便性がいい立地」(通院や通所がしやすい)で 「設備の整った家」(在宅医療や訪問介護が受けやすい)=「終の棲家」を確保する必要がある(努力が求められる)

・こちらを参考に→ 「地域包括ケアシステム」(厚生労働省)

・上図出典:いい介護


■「終の棲家をなんとか確保する」→「新たな住宅セーフティネット制度」
■「終の棲家をなんとか確保する」→「自宅をシェアハウスにリフォームし 自分も入居する」

→ 低所得高齢者等「住宅確保要配慮者」向けの住まいの確保が急務に

・住宅確保要配慮者
 住宅確保要配慮者とは:低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯など、住宅の確保が難しい人々 これらの人々は、住宅セーフティネット制度を通じて、より安心して住まいを確保できるよう支援されている





「新たな住宅セーフティネット制度について」(国土交通省)より
 我が国では、高齢者、障害者、子育て世帯等の住宅の確保に配慮が必要な方(住宅確保要配慮者)が今後も増加する見込みですが、住宅セーフティネットの根幹である公営住宅については大幅な増加が見込めない状況にあります
 一方で、民間の空き家・空き室は増加していることから、それらを活用した「新たな住宅セーフティネット制度」が立ち上がりました(略)
「シェアハウスガイドブック」(国土交通省)より
 シェアハウスの入居者は、(略)住宅確保要配慮者も想定されます
 この制度(セーフティネット制度)においては、例えば一戸建住宅をシェアハウスに用途変更するために必要となる改修工事について、設計費も含めて補助の対象とすることが可能です(略)


〇 国と地方公共団体等と居住支援法人による支援(改修費補助/融資・家賃低廉化補助・家賃債務保証料補助・入居支援等)により → 「終の棲家」となりえる
〇 自宅や空き家を「住宅確保要配慮者向けシェアハウス」にリフォームし自分も暮らす → 「終の棲家」となりえる

→「改正住宅セーフティネット法」施行(2025年10月1日)(国土交通省)
〇 →「居住サポート住宅情報提供システムの公開」(国土交通省)
   2025年10月1日より認定制度が始まります
 単身世帯の増加、持ち家率の低下等が進む中、今後、高齢者、低額所得者、障害者などの住宅確保要配慮者の賃貸住宅への居住ニーズが高まることが見込まれています。
 一方で、賃貸人の中には、孤独死や死亡時の残置物処理、家賃滞納等に対して懸念を持っている方が多くいます。
 このため、誰もが安心して賃貸住宅に居住できる社会の実現を目指して、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セーフティネット法)が改正されました(国土交通省)


 → 「ブログ「018. シェアハウス」もご覧ください

■「終の棲家をなんとか確保する」→ 「住みやすい家にリフォームする」

・リフォームは「設備の整った家」(在宅医療や訪問介護が受けやすい)=「終の棲家」を確保することに繋がる

Q:「住まいの修繕の先送りは禁物」「価値劣化で負動産リスク」とは?
 国は住まいの適切な維持・管理を後押しするため「老後に備えるリフォーム(バリアフリー等)」「省エネリフォーム」「耐震リフォーム」などへの補助金や税制特例を多く用意している(「所得税優遇制度」「固定資産税減額制度」「補助や融資等の公的支援制度」等)
 しかし 支援対象は耐震性や省エネ性など住宅品質の向上につながるリフォームが中心で 「老朽化による雨漏りの修繕などで支援を受けられるかはわからない」・・・どのように対策したらいいでしょう?

・高齢者が「現在の住まいで困っている事」(平成30年度 内閣府)
〇 住まいが古くなりいたんでいる 14.1%(賃貸の場合 建物の取り壊しなどで 退去しなければいけないということもあるかもしれない)
・住宅の構造(段差や階段)や造りが高齢者には使いにくい 8.3%
・住宅が広すぎて管理がたいへん 7.9%
・台所 便所 浴室などの設備が使いにくい 5.4% など
〇 これらの問題を解決する方法は 主に リフォーム・建て替え・住み替えの3つのパターンがある その他にリバースモーゲージなどの自宅運用
・「リフォーム」在宅医療や訪問介護が受けやすい住まいにする
・「建て替え」建て方としては ① 単独世帯住宅 ② 二世帯住宅 ③ 賃貸併用住宅 など
・「住み替え」① 買い換え ② 賃貸への転居 ③ 子の家に同居する ④高齢者施設に入居など
・「自宅運用」「リバースモーゲージ」や「リースバック」を利用する
・「住まいの適切な維持・管理を後押しするための国の支援策」について
  詳しくは→ ブログ「094. ビフォー・アフター」をご覧ください


■「終の棲家をなんとか確保する」→「継続・強化されている「住宅購入への国の支援策」」  

→ ブログ「090. 住宅購入」
→ ブログ「085. 中古住宅売買」をご覧ください

■「終の棲家をなんとか確保する」→「自宅運用」  

Q:老後資金のために資産運用の必要は理解しますが、金融資産はほとんどありません 自宅以外に不動産資産もありません このごろ「リバースモーゲージ」というのをよく聞きますが・・「自宅運用」についてどのような手法があり、それぞれの特徴や注意点、その利用可能性を知りたい
 住宅金融支援機構の「リ・バース60」等の「リバースモーゲージ」、「リースバック」、「不動産担保ローン」、「マイホーム借り上げ制度」「再起支援借り上げ制度」、「住宅確保要配慮者向けシェアハウスにリフォームし自分も暮らす」等があります それぞれの特徴や注意点、その利用可能性は・・・

・「自宅運用」することで「終の棲家」を確保し続けることが可能に
→ ブログ「089. 資産運用(不動産)」をご覧ください

■「終の棲家をなんとか確保する」→「特定施設を終の棲家に」  

・「高齢者向け施設」はさまざま この中で「終の棲家」を見つけられる人もいますが 課題は多い これらの中で「特定施設」は「要介護重度化の受け皿」「終の棲家としての機能」を果たそうとしている


・「高齢者向け施設」の中には 入居待機者が多かったり 入居一時金が高額だったり 利用料が高かったり 医療・介護サービスにばらつきがあったり 相部屋が多くプライバシーが守られなかったり 途中で退所を迫られたり・・・(玉石混交)
→ この中で「終の棲家」を探し出すのは大変です  低所得高齢者向けの住まいの確保が急務に



 「特定施設」は「要介護重度化の受け皿」「終の棲家としての機能」を果たしていると言えそうですが 「終の棲家」として「看取り」の希望があれば受け入れるとしているのは「特定施設」の全てではありません
 その理由とし「夜間は看護職員がいないから」(施設による)が最も多く「家族等の意見が一致しないから」が続く  そんな中で「特定施設」ではないが 「看取り」を一部受け入れている施設に グ ループホーム があります(認知症高齢者の増加に伴い、施設数は毎年増え続けている)  さらに 老健 = 介護老人保健施設、介護医療院 にも「看取り」を一部受け入れている施設もある

「特定施設」とは?
・厚生労働省が決めた介護保険法の基準(人員基準・設備基準・運営基準)を満たすものとして都道府県や市区町村に届け出て 事業指定を受けた介護施設(「介護付きホーム」と呼ばれる)

 「特定施設」(介護付き)の対象となる可能性のある施設は 以下の4つに限られる
・(介護付き)有料老人ホーム(民間施設)
・(介護型)サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)(民間施設)
・(介護型)軽費老人ホームC型(ケアハウス)(公的施設)
・ 特別養護老人ホーム(特養)(=介護老人福祉施設)(公的施設)


詳しくは →  ブログ「110. 介護施設」 をご覧ください


・介護事業者の休廃業 昨年612件で最多に 訪問介護が7割超す:朝日新聞

・上記出典:NEWSポストセブン


■ 老後の住まい方を見直すタイミング
現役世代 ・持ち家か?賃貸か?も含め 老後を見据えた選択を
・住宅ローンは リタイア前に完済できるように返済計画を
リタイア前後 ・住宅の老朽化も進行しており リフォームや建て替えを検討すべき時期
・定年前後 老後の家計収支が具体的に予測ができる
配偶者と死別した時 ・引き続き自宅居住を希望する場合は 独居となるため継続できるかを検討
・自立した生活ができる間は ケアハウスやサ高住などへの住み替えも視野に
要介護認定を受けた時 ・公的介護保険制度による居宅サービスや自宅改修等を受けながら引き続き自宅居住が可能か
・このタイミングで 施設入居の検討も始めたい