108. ライフ・プラン
「産むか 産まないかを決める権利は女性の基本的人権である」
(1994年の国連国際人口開発会議で提唱された概念)
2016年には 国連女性差別撤廃委員会が 日本政府に「配偶者の同意要件そのものの撤廃」を勧告
| ・(2022年6月24日)米国連邦最高裁判所 女性の人工妊娠中絶権を認めた1973年の「ロー対ウェイド判決」を破棄 これにより人工中絶を認めるか否かは
各州の権限に委ねられることに バイデン大統領「米国民の憲法上の権利を奪った」「最高裁による悲劇的な過ちだ」と強く批判 「プロチョイス」(選択権支持派)と「プロライフ」(生命保護派)の論争は過激化 |
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| 人口妊娠中絶については「婚姻しておらず配偶者のいない女性については相手方男性の同意は不要」(婚姻していても 暴行や脅迫による妊娠については配偶者の同意は不要)なのだが 女性が未婚であっても 相手方男性との訴訟リスクやトラブル(堕胎罪や損害賠償請求等)を恐れ男性の同意を求める医療機関は多い 不誠実な男性の態度や一部医療機関のこのような対応により 多くの悲劇が起こっている |
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・緊急避妊薬とは
避妊しないで性交した場合など 望まない妊娠を防ぐために行う避妊法 無防備な性交後72時間以内に服用することで 妊娠を回避するための経口薬 緊急避妊ピル、アフターピル、モーニングピルとも呼ばれる
しかし 避妊効果は8割程度しかないので 通常行う避妊法としては不向き 普段の避妊にはOC(低用量ピル)など より効果の高い方法が良い


・こちらをクリック
→ 全国妊娠SOSネットワーク
→ BOND(ボンド)プロジェクト
〇 緊急避妊薬が必要なとき
●避妊をしない性交後
●コンドームが破れたり外れたり漏れたなどのアクシデント
●低用量ピルの内服忘れや下痢などによるピルの吸収障害
●腟外射精など
●アクシデントは発生していないけれども不安な時
●性暴力被害にあってしまったという深刻な状況の時
〇 緊急避妊薬は 2種類
① ヤッペ法:ホルモン配合剤(卵胞ホルモン+黄体ホルモン)を内服する方法
② レボノルゲストレル法:レボノルゲストレルという黄体ホルモンを内服する方法
*レボノルゲストレルによる緊急避妊法は 1998年WHOによって発表された大規模多施設共同臨床試験の結果から次の2点が明らかに
・レボノルゲストレル法はヤッペ法に比べて緊急避妊の効果が高く、安全性にも優れている
・レボノルゲストレル法は1回投与で有効である
〇 現在日本で発売されているレボノルゲストレルは2種類
・先発品の商品名:ノルレボ(一般名:レボノルゲストレル)2011年5月発売
・後発品の商品名:レボノルゲストレル(一般名:レボノルゲストレル)(ノルレボの日本製ジェネリック)2019年3月発売

| ・緊急避妊薬の OTC 化 について 厚生労働省 国民から広く意見を求めるパブリック・コメントを行った |
* OTC Over The Counter オーバー・ザ・カウンターの略 薬局・薬店・ドラッグストアなどで 処方箋なしに購入できる医薬品
* 期間 12月27日より1月31日まで
こちらを参考に →
「緊急避妊薬のスイッチOTC化に係る検討会議での議論」(厚生労働省)
| ・(2023年6月26日)「緊急避妊薬を薬局販売へ 処方箋なしで試験運用」(厚生労働省 決定) 一定の要件を満たす薬局に限定し 夏ごろから調査研究として試験的に販売の運用を開始 |
| ・(2025年8月29日)「緊急避妊薬を(処方箋のいらない市販薬(OTC医薬品)として薬局販売へ」(厚生労働省の専門家部会が了承) (緊急避妊薬は性犯罪の被害者が使うことも想定される。そうしたことを前提に悪用や乱用を懸念する声は根強く、ネットなどを通じての安易な販売を防ぐ仕組みづくりなどに時間がかかっていた) ・販売は対面のみで 研修を受けた薬剤師の面前で服用することが条件に ・年齢制限は 設けない ・親の同意を得ることは不要 |
| ・(2025年10月20日)あすか製薬(東京)緊急避妊薬「ノルレボ」の市販向け製造販売承認を 厚生労働省から同日付で取得したと発表緊急避妊薬(アフターピル)の市販化が国内で認められるのは初めて 医療用医薬品として使われているノルレボが 医師による診断や処方箋がなくても購入できるようになる(早ければ年度内にも販売が始まる見通し) |
→ こちらをご覧ください
「緊急避妊に係る取組について」(厚生労働省)
「オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤について」(日本薬剤師会)
| 背景・各種見解・資料等 |
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① 数多くある 望まない妊娠・予期せぬ妊娠


・上記出典:一般社団法人 日本家族計画
・上図 出典:朝日新聞デジタル
② 人工妊娠中絶手術は 残酷で 母体にとっても危険である
「中絶手術後にみられる影響として、月経不順、不妊症、習慣流産、次回出産時の障害、精神的な問題などの可能性がある」(日本産科婦人科学会)との報告があるが
今のところ統計データがあるわけではない しかし 重大な結果(母親の死亡例)も報告されている


③ 緊急避妊薬のアクセスに障害がある
日本医師会「2019年から厚生労働省ホームページ内に「緊急避妊に係る取組について」のページが設けられ 身近な医療機関を探せるよう 緊急避妊に掛かる対面診療が可能な産婦人科医療機関等の一覧が
都道府県ごとに公表されている」等とし
厚労省と共に現状を改めて確認した上で「医師の責務として、より受診しやすい環境を整えるとともに、薬へのアクセスを改善できるよう、丁寧な議論を進めていく」とした
しかし 「丁重な議論を進めていく」とする まさに この瞬間にも 多くの悲劇が起こっている
・下記をご覧ください
→「緊急避妊に関わる取組について」(厚生労働省)
→「緊急避妊薬に対する日本医師会の見解示す」
→「緊急避妊について」(日本産婦人科学会)
・日本産婦人科医会は 「女性の健康Q&A」(上記)を公表しているが 緊急避妊薬の市販薬化(OTC化)について その社会的影響を考え
「開始するにあたり、性教育を充実させる必要があるが 具体的政策の方向性が示されていない」「確実な避妊法の普及が進んでいない」などとし慎重な姿勢
しかし この瞬間にも 多くの悲劇が起こっている

④ 中絶に配偶者の同意が必要
(冒頭に記載いたしましたが ここに再録いたします)

| 人口妊娠中絶については「婚姻しておらず配偶者のいない女性については相手方男性の同意は不要」(婚姻していても 暴行や脅迫による妊娠については配偶者の同意は不要)なのだが 女性が未婚であっても 相手方男性との訴訟リスクやトラブル(堕胎罪や損害賠償請求等)を恐れ男性の同意を求める医療機関は多い 不誠実な男性の態度や一部医療機関のこのような対応により 多くの悲劇が起こっている |
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⑤「緊急避妊薬のOTC化は世界の常識」

⑥ 日本のSEXの特異な事情
避妊が男性頼みの日本 例えばピルの飲用は「避妊の明確な意思表示」(女性主体の避妊)となる

・上図「みんな知ってる?世界の避妊グッズ」「アフターピルの入手しやすさ(国際比較)」の出典:文春オンライン
・上記出典:朝日新聞デジタル
⑦「世界には 避妊方法にもいろいろな選択肢がある」
・上記出典:文春オンライン
⑧ アフターピルの副作用
⑨ 「性被害にあってしまった時の対応等が耐え難い 十分ではない」

⑩ 「合計特殊出生率、出生・婚姻数の推移」

| 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
|---|---|---|---|
| 合計特殊出生率 | 1.26 | 1.20 | 1.15 |
| 出生数 | 770.747人 | 727.277人 | 686.061人 |
| 婚姻数 | 504.878件 | 474.717件 | 485.063件 |
| 国内初の経口避妊薬(妊娠9週までが対象) |
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| ・(2023年1月27日)「人工妊娠中絶のための飲み薬」(経口避妊薬)について 厚生労働省「薬事承認して差し支えない」と判断し 承認を了承 中絶方法の選択肢が広がり 女性の体への負担も軽減される |
| 社会的な関心も高いことから 今後パブリックコメントを実施し 正式に決める(製造・販売へ) 製品名は「メフィーゴパック」妊娠を続けるために必要な黄体ホルモンのはたらきを抑える薬「ミフェプリストン」と 子宮を収縮させるはたらきがある薬「ミソプロストール」を組み合わせて使う 対象は妊娠9週までの妊婦(英国の製薬会社ラインファーマが2021年12月に厚労省に承認申請していた) |

・上図 出典:西日本新聞
| 中期の人工妊娠中絶(12~22週未満) |
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| ● 人工的に陣痛を起こして流産させる手術 ● 3~7日間程度の入院が必要 ● 費用の目安は50万円程度 ●「初期中絶」に比べ 精神的・身体的・経済的に負担が大きい(危険が伴う場合もある) ● 役所へ死産届を提出し 胎児の埋葬許可書をもらう必要がある ● 心身にも経済的にも 大きな負担となるため 健康保険の被保険者に「出産育児一時金」が支給される |
| (*)初期中絶は 手術時間10~15分程度 基本的に入院は不要 費用の目安は10~20万円程度 |
(2022年の出生数が 初の80万人割れに 理由として その家族の「価値観」「経済力」「将来への不安」等があげられていますが 真の「産む自由」「産まない自由」がないことも
あるのではないか 何事も「やらない自由」がないところに「やる自由」はないし「やめる自由」がないところに「やる自由」はない 同じように「産まない自由」がないところに「産む自由」はない
プロチョイスは言っている「BANS OFF OUR BODIES」(私たちの体を規制するな)と 産む人生 産まない人生 持つ人生 持たない人生 みんな
ありありです いたずらに先送りすることはしないで 知識を得ずに決めることもしないで たった一度の人生 しっかりしろよォ~ )
| ■ 孤立出産・内密出産 |
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| ・(2007年5月10日)日本初の「赤ちゃんポスト」となる「こうのとりのゆりかご」が「慈恵病院」(熊本市)に誕生 (2019年12月7日)慈恵病院 匿名妊婦を受け入れ 事実上の内密出産をただちに実施すると表明 |
| ・(2025年3月31日)「賛育会病院」(東京都墨田区)赤ちゃんポスト「いのちのバスケット」の設置及び内密出産制度の運営を開始 |
| ■ 新型出生前診断(NIPT) |
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・上図 出典:朝日新聞デジタル

・新型出生前診断(NIPT)の年齢制限は 2022年2月18日に日本医学会の指針により撤廃 これにより (妊娠10週以上で 妊娠や出産に不安を抱えている妊婦さんであれば)年齢に関わらず
希望する妊婦が検査を受けることができるように
→ 「NIPT」(国立生育医療研究センター)
・「着床前検査」(PGT-A)(受精卵の染色体を調べて異常がないものを子宮に戻す)について 日本産婦人科学会
① 2回以上流産や死産の経験がある「不育症」の夫婦
② 体外受精を繰り返しても妊娠しなかった「不妊症」の夫婦
に限定して(女性の年齢の目安を35才以上とし)検査の対象を広げることに

