069. 彼岸

・いろいろなタイプのお墓がある

種類 費用 特徴
一般墓 100万~300万円 ・いわゆる「〇〇家の墓」区画を占有 墓石・工事代、永代使用料(土地使用権)などで高額になりやすい 以下の4種類に分けられる
・寺院墓地:各宗派のお寺が運営管理する墓地 原則的に檀家になる必要あり 護持会費(お寺を管理維持・運営していくための費用)が必要 寄付やお布施の支払いがあり高額になることも
・公営墓地:地方自治体が運営管理する墓地 宗教不問 居住者限定など 利用条件が厳しいことも
・民営墓地:主に宗教法人が運営管理する墓地 多くは宗教不問
・個人墓地:個人名義の墓地
永代供養墓 5万~50万円 ・お寺や霊園の管理者が「永代的に」遺骨の管理や供養をしてくれる
・他人と一緒に入る合肥墓が中心 遺骨が混ざる「合葬」タイプは数万円から  一式料金を納めれば管理費は不要
納骨堂(永代供養) 20万~150万円 ・大半が屋内施設に遺骨を納める ロッカー式や自動搬送式など
・寺院の格式や地域で費用は様々(一般墓より高くなることも)
・一定期間が過ぎると 他人の遺骨と合祀されるのが一般的
樹木葬(永代供養) 10万~100万円 ・墓石の代わりに樹木を墓標にするか 樹木の周囲などの草木や花を植えた区画に埋葬する 1人30万円前後が一般的
・一定期間が過ぎると寺院内など他の場所に移され 他人の遺骨と合祀されるのが一般的
散骨
5万~40万円 ・パウダー状にした遺骨を海や山などに撒く(自治体によっては条例で散骨エリアの制限がある) 
手元供養   ・遺骨を小分けにして手元に置くか 装飾品などに加工する
宇宙葬 30万円~120万円前後

(ロケットに遺灰を何グラム乗せるかによる)
・「月面供養」(120万円~)遺灰を納めたカプセルをロケットに搭載して月に送り 月面に安置(着陸機の一部として)いつでも月を見上げてお墓詣りができる
・「流れ星供養」(30万円~)遺灰を納めたカプセルを 人工衛星に乗せて打ち上げる 打ち上げられた人工衛星は、地球を数日〜数年周回した後 流れ星となり大気圏に突入し燃え尽きる
・ロケットや人工衛星の打ち上げスケジュールによるので時間がかかる場合がある
・宇宙葬に使われる遺骨・遺灰は数グラムでごく一部 残りの遺骨・遺灰は別の方法での供養が必要






・最近は永代供養が増えている

永代供養(永代供養墓・納骨堂・樹木葬など)
・お寺や霊園の管理者が遺骨の管理・供養を行ってくれる
・そのため 承継者がいなくても無縁仏にならない
・一般的なお墓よりも費用を抑えられる
・以下のような場合にお勧め
1. お墓の承継者がいない
2. お墓の維持・管理が困難
3. 子孫にお墓のことで迷惑をかけたくない
4. 遠方にあるお墓を近くに移したい
5. 墓じまいを検討している
6. 将来にわたって無縁仏にならずに供養してもらいたい
7. お墓や菩提寺がない
8. 承継者のいない親族の納骨場所に困っている
9. 宗派の問題からお墓に入ることが出来ない



 彼岸とは 春分・秋分を中日とし 前後各3日を合わせた各7日間 最初の日を「彼岸の入り」最後の日を「彼岸明け」と呼ぶ 俗に 中日に先祖に感謝し 残る6日は「悟りの境地」(すなわち彼岸)に達するのに必要な6つの徳目(修行)「六波羅蜜」(布施(ふせ)・持戒(じかい)・忍辱(にんにく)・精進(しょうじん)・禅定(ぜんじょう)・智慧(ちえ)の6つ)を1日に1つずつ修める日とされている
*波羅蜜(はらみつ サンスクリット語: पारमिता、Pāramitā、 パーラミターを音写した語)到彼岸(とうひがん)、度(ど)、波羅蜜多(はらみった)などとも訳す(Wikipediaより)
 彼岸明け(3月24日)この日の1ヶ月前(2月24日)ロシア ウクライナに軍事侵攻 戦争は悲劇しか生まない

 

・「墓じまい」(改葬)件数は 年々増えている


・上記出典:朝日新聞デジタル


墓じまいの費用の目安

・お墓の撤去費用 1㎡当たり10~15万円程度
・閉眼供養(魂抜き)・開眼供養 各3~5万円(寺院と要相談)
・檀家だった場合の離壇料 10万円~(高額な離壇料を請求される場合も)
・改葬先にかかる費用
改葬先のタイプによる
・墓じまいの行政手続き費用 3000円程度(代行業者に依頼した場合は5~15万円程度)

・墓じまいのメリット
〇 改葬先が永代供養であれば 管理者が永代的に遺骨の管理・供養を行ってくれる
〇 自分世代で墓じまいをすることで (承継者がいなくても)お墓の無縁化を防止できる
〇 お墓を放置している という精神的負担から解放される
〇 管理費・寄付・お布施等 お墓に関する出費が抑えられる(永代供養の場合)
〇 今後 子孫への負担を解消できる
〇 改葬先によっては お参りしやすくなる
〇 お寺や地域との煩わしい付き合いが無くなる
〇 お墓じまいを機に お付き合いの無い 又は薄いご親戚との関係も清算できる
・墓じまいのデメリット
● 墓じまいをする費用が思った以上にかかる
● 親族と揉める可能性がある(お付き合いの少ないご親戚間で後々トラブルになる)
● 多額の離檀料を要求されるなどトラブルになる場合がある
● 改葬許可申請書に印鑑を押してくれない 閉眼供養をしてくれないなど トラブルになる場合がある(特に地方では 過疎化が進み檀家が減り続け それこそ死活問題とされる)
● 一度合祀(合葬)すると 何かあった場合でも遺骨を還してもらえない
● 先祖代々のお墓がなくなってしまい 個別に手を合わせる場所がなく ルーツを感じづらい
● 永代供養にしたことは良かったが 墓じまいとの兼ね合い等でいささか急いで決めてしまった もう少しじっくりと改葬先を 決めてもよかった
● 先祖が代々祀ってきた墓石を処分することへの罪悪感を覚えて精神的に負担を感じる
● 改葬許可を取得せずにお墓じまいを行い 次のご納骨先でご遺骨が受け入れてもらえない(このようなことが少なくない)
● 地域の風習などを無視してお墓じまいを行い 墓地の管理責任者との間でトラブルになったり お隣の墓地の方とトラブルになったりする危険性がある


・上記出典:河北新報


(広い意味で 墓などにまつわる 思い出の地・話題スポットは多く 尽きない 「楼蘭の美女」等遺跡から発掘されるミイラ 即身仏 とにかくデカいピラミッド そしてツタンカーメン 各地の古墳 一般の立ち入りが許されない「天皇陵」 十字架が延々と並ぶ無名戦士の墓 カタコンベ 世界各地の虐殺記念館 古代中国の巨大墳墓 外人墓地 特筆すべきタージマハル いろいろな有名人の墓 「たらいから たらいにうつる ちんぷんかん」・・・
 これらにまつわる話題はまた 別の機会に・・現在のウクライナの映像を目の当たりにし 怒りと衝撃とで筆が進みません
 「誰にでも人生は一度しかない」これは決まっている事です 長いかもしれないし短いかもしれない これは誰にもわからない しかし 死を迎えた時 その遺体は 誰でもが願うように 静かに埋葬される状況であって欲しい そして 静かに供養ができる状況であってほしい
 しかし「月面供養」は 何かよいですなァ 月を見上げて手を合わせる しわとしわを合わせて幸せェ)

2022年04月21日