039. プラチナ


 



 「プラチナカード」とか「プラチナチケット」と言われるように プラチナは ゴールドよりも一段 格上 しかし 2015年以降は 金がプラチナ(白金)を逆転(一時は 金の半値以下にまで値を下げる)
 価格逆転のきっかけは(よく言われるのが)2015年に発覚した独フォルクスワーゲンのディーゼル車の排ガス不正問題(ディーゼル車の需要が落ち込み 触媒として使われる白金需要も低迷)
プラチナは工業用需要が6割に上り景気に左右されやすい また、新型コロナの影響も価格差を広げる要因に(金は金で 2020年に40年ぶりに最高値を更新し その後も高値圏で推移)
 



 「純金積立」に加えて ” 割安 ”になった「プラチナ積立」も新たに始めたという人も多い(月1000円から始められる 価格が高い月には少ない量を 安い月には多くの量を買う(ドル・コスト平均法)ため 高値づかみを避けやすい これは「純金積立」も同じ)
 「現在のプラチナ相場は下がり過ぎている 今後 相場の反転の可能性も大きい」とする見方がある そして(コロナ禍からの脱却が見えてきた)ここにきて プラチナと金との価格差は縮まって来ている
 プラチナ(白金)は もともと「金以上」に希少性の高い貴金属(Rareレアメタルである)その埋蔵量も 採掘量も金に比べはるかに少ない 有史以来、金の総採掘量が約17~19万トンと推定されているのに対し、プラチナは約5,000~7,000トン程度 これは 50mプールにすると 金が3杯半ほど プラチナは1杯目の足首が浸かる程度といわれる


・2021年10月21日 09:30公表(日本時間)

地金 店頭小売価格(税込) 小売価格(前日比) 店頭買取価格(税込) 買取価格(前日比)
7.244
+44円 7.141
+44円
白金 4.318
+38円 4.176
+38円

             (田中貴金属)


  小売価格(1グラム) 宝飾品以外の用途例 値動きの特徴
7000円前後 ・中央銀行の準備資産 米国の金利やドル相場に逆相関しやすい
白金 4000円前後 ・自動車の排ガス浄化触媒
・水素の生成
金利・自動車の生産台数で左右
100円前後 ・太陽光パネルなど産業資材 産業需要が多く景気で左右 値動きが新井





*プラチナの課題

● 工業用需要が約6割に上り相場が景気に影響されやすい
● 金と比べて市場が小さく 流動性の低さから価格が乱高下しやすい
● 約7割が南アフリカ産 南アフリカの不安定な経済情勢や社会情勢がプラチナ価格の値動きに表れる
● 遠い将来 レアメタル・プラチナが 地球外(月とか小惑星とか火星とか金星とか!?)で大量に採掘された場合 その価値が暴落するリスク(採算を考えると現実的ではない)





・投信やETFの取引による利益は 一般の株式投信などと同様に課税されるが NISAやiDeCoを通じて投資した場合は税の優遇がある

・NISAやiDeCoについて詳しくは → Q&A「資産運用・投資」にて


(貴金属とは 一般に、金(Au)、銀(Ag)と、プラチナの仲間である白金族の6種類、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)の合計8種類を貴金属と称しています 希少であり、加工性がよく、化学的に安定していることなどが貴金属といわれる所以です
 貴金属のうち、金、銀、プラチナは、主材料としてジュエリーに用います パラジウム、イリジウム、ルテニウムは割り金(わりがね)としてジュエリーの素材に用います ロジウムは、めっきの材料として重要です。オスミウムは、現在ではジュエリーにもめっきにも用いません(一般社団法人 日本ジュエリー協会のHPより))

2021年10月21日